レコードの日々


出し抜けに針落とされしレコードの目覚むや昭和九十五年


                  十三



気がつけば花も散り、すっかり春めいてまいりました。自称ナイスミドル、日向です。あ、ミドルと言えば、80年代、ボクシングミドル級を盛り上げたマービン・ハグラー氏が亡くなりました。


シュガー・レイ・レナード VS マーベラス・マービン・ハグラー


テレビにかじりつくようにして観たことを思い出します。あのような頑強なる肉体、不屈の精神の持ち主であっても死は避けられない。彼が引退したのはもう随分昔のことで、それっきりほとんど彼のことを思い出すこともなかったのですが、訃報に接し、改めて青春時代に彼から受けた強く美しい衝撃を思い出しました。ファイターでありながら紳士であることを彼は体現していた。獰猛かつ知的な存在。勇敢な戦士でした。



さてさて、話は全く変わりますが、最近、自宅近辺に隠れ家を作り、そこにツツガムシの二人からプレゼントされたステレオセットを持ち込み、亡き父が大量に遺していったレコードを日がな一日聞いたりしています。平成年間、全く眠り続けていたので、それでこのレコード達はまだ昭和が続いているものだと勘違いしているに違いない、というのが冒頭の拙歌の趣向であります。


いや、懐かしい。ひたすらに懐かしい。ジャズ中心に、ロック、ポップス、聴きまくっています。ボニーMなんかかけた日には踊り出しそうになります。座間のアパートの薄く開かれたベランダの窓から、紫煙と、ちょっとアンニュイな感じの音質の、アリスの黄色カモメとかマッドネスのワンステップビヨンドなんかが漏れ聞こえてきたら、そこは日向十三の隠れ家です。間違いありません。やつはそこにいて、パンツ一丁で油断しています。突撃して一緒に踊っちゃいましょう!




これは私が小学生のときに仲良しのよっちゃんと二人で横浜の輸入レコード店で買ったビートルズの海賊版。聴きたくなっちゃうでしょ?

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